今後、大腸やそのほかの臓器の定期検査(サーベイランス)を行い、がんの早期発見・早期治療につなげます。定期検査(サーベイランス)については、「リンチ症候群(HNPCC)のサーベイランス」をご参照ください。 患者さんの病的変異が確定した場合、血縁者が同じ変異を受け継いでいるかどうかを遺伝子診断で調べることができます。血縁者が同じ変異を受け継いでいれば、定期検査(サーベイランス)を受けることでがんの早期発見・早期治療に努めることができます。また、遺伝子診断の結果、血縁者に病的変異が認められない場合は、定期検査(サーベイランス)の必要性はなくなります。しかし、その場合も一般的ながんに罹患するリスクはありますので、がん検診を含め年齢に応じた健康診断が必要です。
技術的な理由による遺伝子変異の見逃しや他の原因遺伝子の存在も考えられますので、リンチ症候群(HNPCC)の可能性が完全に否定できるわけではありません。今後も患者さんや家族の定期検査(サーベイランス)が必要です。