マイクロサテライト不安定性(MSI)検査のホームページです
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Q: MSI検査を行わずにリンチ症候群 (HNPCC)の遺伝子診断を行うことはありますか?
A: 遺伝カウンセリングを受けていただき、ご本人の病歴や家族歴から、リンチ症候群 (HNPCC)のリスクを推定して考えます。リンチ症候群 (HNPCC)関連腫瘍が若年で発症したり、2回以上発症している場合には、アムステルダム診断基準をみたさない場合でもリンチ症候群 (HNPCC)の遺伝子診断を検討することがあります。


Q: リンチ症候群 (HNPCC)以外でMSIが認められるがんにはどのようなものがありますか?
A: MSIは、散発性の大腸がん、子宮内膜がん、胃がんなどの固形腫瘍でも10-30%に認められます。散発性の腫瘍に認められるMSIの原因としてMLH1遺伝子のプロモーター領域のメチル化という現象が報告されています。20)


Q: リンチ症候群 (HNPCC)以外の遺伝性大腸がんにはどのようなものがありますか?
A: リンチ症候群 (HNPCC)との鑑別が必要な疾患として、ポリープの数が少なく発症年齢の遅い減衰型家族性大腸ポリポーシス(Attenuated FAP)をはじめ、若年性ポリポーシス症候群(JPS)、Peutz-Jeghers症候群、Cowden症候群などの過誤腫性ポリープ症候群等が知られています。11,21) リンチ症候群 (HNPCC)と家族歴のある他の遺伝性大腸がんとの鑑別にはMSI検査が有用と考えられます。